2017年9月16日土曜日

福山雅治主演映画『そして父になる』の感想メモ


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『そして父になる』
第66回カンヌ国際映画祭 審査員賞 受賞作品
監督:是枝裕和
脚本:是枝裕和
★キャスト
野々宮良多:福山雅治
野々宮みどり(良多の妻):尾野真千子
野々宮慶多(良多の息子):二宮慶多
斎木ゆかり:真木よう子
斎木雄大(ゆかりの夫):リリー・フランキー
斎木琉晴(雄大の息子):黄升炫[HWANG SHOGEN](ファン ショウゲン)
撮影:瀧本幹也
編集:是枝裕和

配給:ギャガ(2013年9月28日公開)
そして父になる - Wikipedia
※ネタばれします・・・
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赤ちゃんを取り違えられた2つの家族が、その現実にどう向き合い
どう解決してゆくのか・・・

最後の最後まで引き込まれて(興味深く)映画を観ることができました。

とても繊細なタッチで淡々と描かれる悲劇の物語・・・
細かい描写がすごく面白い作品・・・



物語の終盤、クライマックス・・・
福山雅治(野々宮良多)がまさに父親としての自覚(感情)に目覚めるシーン。

★デジタル一眼レフカメラの液晶画面に映ったデータ=自分の寝ている姿、
(おそらく息子の慶多が撮ったもの)を唇、喉仏をふるわせながら
眺める福山雅治(野々宮良多)の横顔・・・


・・・観ていて自然と涙がこぼれました・・・
号泣、号泣・・・(後になってよくよく冷静に考えてみるとそこまで泣くような
シーンでもないような気もしましたが・・・とにかく号泣・・・)

★クライマックス・・・逃げる慶多を福山雅治(野々宮良多)が追っかけるシーン。
父親として目覚めた後初めての親子コミュニケーション・・・
『もうミッションなんか終わりだぁーーー』


号泣、号泣、号泣・・・
これも後からよくよく考えてみると「そんな大事なこと勝手に決めて言っちゃったら
いけないんじゃないか?」
と思わなくもないシーンなのですが・・・とにかく号泣・・・


映画が終わって、エンドロールを眺めながら
しばらくじっくりと(漠然とですが)考え込んでしまいました・・・↓

『はてさて、この映画のエンディングは、どのように解釈したら良いのか・・・?
また子供を(元通りに)交換したのだろうか?
いや、そう簡単にそういう決断は下せないだろうし・・・
すべきではないような気も・・・
じゃあ、
どうすれば子供や家族の将来にとってBESTな選択となるのか・・・?』


『エンドロール最後の方で子供のはしゃぐ声が聞こえる・・・
何か笑い声が反響しているように聞こえるのでお風呂場みたいだ・・・
あのあと一緒にお風呂に入ったのだろうか・・・』


『子供たちが20歳ぐらいになった時には、
ちゃんと血のつながっている家族として育てられていた方が
子供本人たちも過去の出来事(トラブル)として処理できるだろうし・・・
将来的にはBESTなのではないか・・・』


『子供ができるだけかわいそうな状態に置かれないように
努めるのが親の使命だとは思うのですが・・・
ずっと笑顔でいれる状態にある家族というのもマレであるわけで、
多少誰かが犠牲(苦しい状態)になる時期が
あっても致し方ないことなのかもしれない・・・?』


『基本、この2つの家族は、色々と恵まれている(なんだかんだ安定している)
ようなので、
たとえどういう選択をしたとしても・・・↓
そこまで子供たちが悲惨な状態にはならないような・・・』

↑・・・いろんなおもいが頭の中をかけめぐりました・・・

(この物語は、なんというかちょっと善人の登場が多いような・・・
↑そんな気がしました・・・
その部分はちょっとフィクションぽいといいますか、リアリティに
欠ける部分だと個人的には感じています・・・)
現実はもっと過酷な?出来損ないというか、子供に全力で対応することが
できない状態にある人間(大人)の方が多いのでは?
↑・・・そういう風に感じました・・・


リリー・フランキーと真木洋子が登場してきた時にちょっと笑ってしまいました・・・
映画『モテキ』の配役と被っていて、そのモテキの延長線上にある役柄・関係性で最初見てしまい・・・
一瞬コメディなんじゃないか?と、錯覚してしまいました・・・

その後、まじめな映画だと再認識・・・
リリー・フランキーと真木よう子の演技に感心しました・・・
(特に真木よう子がちゃんと『お母さん』にみえるのがすごい・・・)


スキヤキ高級牛肉 vs 餃子
高級デジタル一眼レフ vs デジカメ
高級な財布 vs マジックテープの財布
高級車(トヨタのレクサス) vs 軽ワゴン

マジックテープの財布がすごく面白かったです・・・


うどんを作る時は、(段取り的には)
まずお湯を沸かす作業(鍋に水を入れて火をつけて)から、
葱を刻むべきである・・・
尾野真千子はいきなり葱を刻み始める・・・
これはあえてそういう風に演出したのかもしれない?
料理があまり得意ではない?手際が悪い個性を表現した?

どうでもいいことですが・・・ちょっと気になったので書いてみました・・・

おばあちゃん役の
樹木希林の演技が自然で・・・とてもうまいと関心しました。
普段孫と接する時こんな感じなんだろうか・・・

樹木希林の住む家のふすまを開けるときに変な音が鳴るのが面白かった・・・
『実家あるある』・・・演出の芸が細かいなぁと感心しました。


・・・川原でバーベキュー、記念撮影、このシーンがとても印象的でした・・・↓

そして父になる【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

↑・・・真木よう子の顔が子供より小さい!?・・・
なんか慶多(二宮慶多)が「呪おんの白塗りの子」にみえる・・・
二宮慶多 - Wikipedia
というか、この二宮慶多君・・・wikiを見てビックリ・・・ドラマ『半沢直樹(2013年、TBS)』の半沢隆博役だったんだぁ・・・


夏八木勲と風吹ジュンとTIME ZONE高橋和也と福山雅治の会合シーン。
(最初この4人が、家族だと気付きませんでした・・・)
微妙にぎこちない・・・ちぐはぐな空気が流れている・・・
↑・・・こういう繊細な描写(演出)がすごいなぁと感心しました・・・

夏八木勲に対して福山はあまり良い感情を抱いていないんだなぁというのを
なんとなく感じました・・・

福山には父親に対して妙なわだかまりがあって、
それが、(世代連鎖して)自分の子供に対する接し方にまで影響してしまっている(?)・・・
育てられたようにしか育てられなかったということだろうか・・・


いやしかし・・・『家族』とは一体なんだろうか?
父は父親として・・・母は母親として・・・
子供は子供としての役割をただ単に演じているだけに過ぎないのかもしれない・・・
と、ふとそういう風に思ったりもするのですが・・・

(あまり深く考えて出した答えや考察ではないですが・・・)

その形態や絆は一応日本では(外国も?)血のつながりがあることが
前提となっていて・・・
よって今回の映画の内容も、簡単にそのまま育ての親でいこうとは
決してならない・・・(日本に比べ、婚外子の割合が圧倒的に多い)諸外国に
おける家族とはまた考え方が違っているような気がしますし・・・

カンヌでこの作品は、一体どのように受け止められたのだろう?

(日本における家族、血のつながりに関しては、個人的にはなんとなく
天皇制をシンクロさせてしまいます・・・)


看護師の家に『誠意(封筒に入ったお金?)』を返しに行くシーン。
玄関先でのやりとり・・・
そこで不穏な空気を読んだ?看護師の子供が母親を守ろうと福山の前に
立ちふさがるのですが、
この子供の行動がちょっと解せない・・・

玄関前で声を荒げてもめてたなら、この子供の登場(行動)も
わからなくはないのですが、
別段そんな感じでもなかったと思うのです・・・

このシーンの意図は、
看護師に向かう『憤り』みたいな負の感情をこの善良な子供の出現によって
浄化?緩和しようということなんだと思うのですが、
どうもなんか綺麗におさめすぎているような気がちょっとしました。

例えば看護師が『本当にすまない』と悔やんで思っているならば
子供に守ってもらうのではなく・・・『この人とお母さんは大事な話がある』と
子供を説き伏せて
家の中に(子供を)返してドアを閉め、泣きながら土下座するぐらいの勢いの
謝罪(誠意)を見せた方が良かったのではないか・・・

なんだかこのシーンだけは、どうもしっくりこないというか、馴染めない感覚を覚えました・・・


そもそも
福山雅治(という男、演じている勝ち組?という役柄)に感情移入できる男が
この世に
どれだけ存在しているんだ?とそういう疑問がわいてきます・・・

高級車に乗り、高級カメラ&高級ギターを持ち、高級うどんをたいらげる・・・

「家族サービスしろよ」なんてことを言ってくれる本当に優しい上司がいて
親身に相談に乗ってくれる敏腕弁護士の友達までいる・・・

必ずしも
福山雅治目線でこの物語を見る必要はないのかもしれませんが、
一応主人公として福山目線での物語が進行していっているので・・・
例えば、
母親の尾野真千子目線でいくとこの物語はどうなるか・・・?
ふたりの子供目線で考えるとどうなるのか・・・?
逆にリリー・フランキー目線で考えるとどういう感じの物語になるのか・・・?

こういうバージョンの映画「そして父になる」も是非観てみたいと思いました・・・


クライマックス・・・慶太が電気店の家から外へ逃げるシーンで
一瞬つくつくぼうしの鳴き声が聞こえる・・・
なんとなく哀愁があってすごくいいと感じました。


★心が浄化されるような気持ちになる作品でした・・・