2015年2月4日水曜日

チャウ・シンチー監督映画『西遊記~はじまりのはじまり~』の感想メモ

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『西遊記~はじまりのはじまり~』
★原題:『西遊 降魔篇』2013年の中国映画。日本では2014年11月21日公開
監督:チャウ・シンチー
脚本:チャウ・シンチー、デレク・クォック、ローラ・フオ、ワン・ユン、ファン・チーチャン、ルー・ゼンユー、リー・シェン・チン、アイビー・コン
製作:チャウ・シンチー、アイビー・コン
製作総指揮:エレン・エリアソフ、ドン・ピン、ビル・コン
音楽:レイモンド・ウォン
撮影:チョイ・サンフェイ
編集:チャン・チーワイ
アクション指導:クー・フェンチウ
美術:ブルース・ユー
★出演者
玄奘(三蔵法師):ウェン・ジャン
段:スー・チー
孫悟空:ホアン・ボー
空虚王子:ショウ・ルオ
沙悟浄:リー・ションチン
猪八戒:チェン・ビンキャン
配給:日活、東宝東和
西遊記~はじまりのはじまり~ - Wikipedia
周星馳 - Wikipedia
※ネタバレします

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かなり面白かったです。
いくつかの場面で心をわしずかみにされました・・・
私の琴線に触れる映画でした。

※見終わって1ヶ月が経った今もなお、目をつむってよみがえってくる印象深いシーンがたくさんある作品です・・・


最初に登場した『水辺で歌を唄って遊んでいた女の子』が沙悟浄に喰われて死んでしまうという演出(展開)が・・・
ちょっと信じられないというか・・・「あれ?死なせてしまうのか・・・!?」と驚きました・・・
なんだかんだで助かると思って観ていたのでちょっと戸惑いを覚えました・・・

チャウ・シンチー映画ならではの毒のある残酷な筋書き(描写)なのかはよくわかりませんが、
『感覚の違い』『文化の違い』みたいなものを見せつけられた様な気がしました・・・

おそらく日本人(或いはハリウッドの人)が脚本監督をしていたら、死なせない方向に話をもっていったんじゃないだろうか・・・(それが良いか悪いかは別にして)そういう風に思いました。


玄奘(げんじょう)がわらべ歌を唄って説き伏せている最中の沙悟浄の顔の表情がとても面白かった・・・一言も喋らないんだけど雰囲気と表情だけでちゃんとキャラが立っている・・・スゴイ。
沙悟浄役の人の顔(表情)が妙に私のツボでした・・・


有髪の仏僧・陳玄奘(妖怪ハンター):ウェン・ジャン
まさかこの人が三蔵法師になるとは・・・
孫悟空に髪の毛をむしられるその瞬間まで、全然気付かないで観ていました・・・

中性的で異様に可愛い顔をしてる男です・・・
なんとなくドルトムントのマルコ・ロイス(サッカー選手)に似ている?

玄奘三蔵 - Wikipedia
あちら(中国)でも三蔵法師って中性的なイメージなのだろうか?
(日本では夏目雅子が三蔵を演じた影響もあってか、そういうイメージがなきにしもあらずなんだけど・・・)
西遊記 DVD-BOX 1
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わらべ歌300曲首
どこか怪しい・・・わら半紙?の小冊子(一見なんの価値もなさそうなもの)

このチャウ・シンチー映画必須(?)アイテムは一体何なんでしょうか?カンフーハッスルでも似たようなのが登場していました・・・

何かこだわりがあるのかなぁ?・・・チャウ・シンチーの心にひっかかるものがあるか・・・

★わらべ歌300曲首→段が3日かかってバラバラになったのをつなぎ合わせる→『大日如來眞經(大日如来真経)』
※無価値と思われていたものでも、見方を変えると価値のあるものに変わることがある・・・(?)


(豚妖怪)猪八戒 料理店のオーナー
猪八戒の人・・・なんとなく腹話術師のいっこく堂に似ていると思いました。

山中にあるレストラン←異様な不気味さがあっておもしろい・・・
宮沢賢治の小説「注文の多い料理店」を思い出しました・・・
注文の多い料理店 - Wikipedia

『豚の丸焼き』は実は幻で・・・実際は・・・??あれはなんだったのか?
一瞬でよくわからなかったので・・・一時停止してよく見てみる・・・
???豚の丸焼きのお腹の中に人っぽいのが入っている?・・・よくわかりませんが恐い・・・


スー・チーの演じたキャラクター『段』がとても良い(魅力的)。
玄奘(げんじょう)に一途に惚れて、
健気にアタックを仕掛ける女妖怪ハンター『段』・・・

昭和の日本の漫画アニメ(1970~80年代ぐらい)に出てきそうなキャラクター・・・
主人公に一途に命がけでベタ惚れするキャラ・・・見ていて妙にノスタルジックな気持ちになりました・・・

チューをしたから好きになる・・・ドラマの『花より男子』もこんな感じだったような・・・

最後死んでしまうシーンはとても切ない・・・
できればギリギリ死ぬ前ぐらいに玄奘三蔵に覚醒してもらって助けてあげてほしかった・・・

「一万年・・・」
「一万年愛す」
※ チャウ・シンチーの映画「チャイニーズ・オデッセイ2部作(1995年)」やウォン・カーワイの映画『「恋する惑星(重慶森林)(1994年・香港)』でも使われていたフレーズ。(90年代半ばの香港に何があったのか・・・)
恋する惑星 [DVD]
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スー・チーの誕生日が1976年4月16日・・・・映画公開の2013年は・・・37歳?
結構いい年だけど、全然老けて見えない(20代後半ぐらい?に見えます)・・・スバラシイ。
スー・チー - Wikipedia

※スー・チーのパートが楽しめないと、この映画は楽しめないかもしれないとちょっと思いました・・・


段の部下、スーメイ・四妹役のクリッシー・チャウ
なにげに可愛いと思いました・・・


空虚王子(ショウ・ルオ)と花を撒いているおばさん(四姥桜)とのかけあいが妙に面白かった・・・

噛み合わない会話・・・
よくよく考えてみると、こんな細かいネタをよく映画で採用しようと思ったなと、それが凄いと思いました。

これおそらくチャウ・シンチーの演出と役者さんの演技(キャラ)が凄くうまいので『面白いギャグ』としてちゃんと成立しているけど、やり方を間違えていたらめちゃくちゃ寒くなっていたような気がします・・・

★空虚王子=SHOWこと羅志祥(ルオ・ジーシァン)は、台湾の歌手、俳優、タレント。英語名:ショウ・ルオ・・・・
羅志祥 - Wikipedia

空飛ぶ剣(アクション)が「チャイニーズ・ゴーストストーリー2」っぽい・・・


孫悟空の役の俳優ホアン・ボーのルックスが、私の持っている悟空のイメージとまったく違うので、最初見た時、ものすごい戸惑いを覚えました・・・衝撃的な違和感。

封印されている時の孫悟空のあわれな姿としては、ホアン・ボーのルックスも、まあそれほど悪くないと思うのですが、
最後の草原で、三蔵によって頭に輪っか『緊箍児(きんこじ)』をかけられている最中のあのしおらしい表情をした顔とか・・・
Gメン'75の音楽をバックに飄々と歩いてる姿なんかを見ると・・・
↑・・・こらえきれない『これじゃない感』を覚えてしまいます・・・
(じきに慣れてくるんだろうか・・・)


映画のラストシーンで『Gメン'75』の曲が流れます・・・
Gメン'75 - Wikipedia
正直、びっくりしました・・・(笑ってしまいました)
なんともいえない違和感・・・Gメン'75世代ではない私の脳裏にはなぜか『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』のガースー(菅賢治)の姿が浮かんでしまいましたが・・・

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※チャウ・シンチーのインタビューによりますと、この曲を選んだのは意図的で、『Gメン'75』の大ファンらしいです・・・
中国や香港の観客たちもこの曲が日本のドラマ『Gメン'75』の曲であることを認識しているだろうということらしいです・・・


続編『西遊列国』仮タイトル:2016年に撮影が終わる予定)があるらしいのですが、どんな感じに仕上がるのかちょっと心配です。次回の玄奘三蔵は終始無表情のままで説教っぽい口調で話したりするのだろうか?(←悟りを開いたため、今回とはまったく違うキャラクターになっている?)
孫悟空、猪八戒、沙悟浄のキャラたちもどういうバランスで、どううまく絡み合うのか・・・?いろいろ考えると不安になりますが、チャウ・シンチーならなんとかしてくれそうな気がしますし・・・気楽(気長)に待ちたいと思います・・・楽しみです。