2016年9月29日木曜日

後味の悪い映画 フランク・ダラボン監督作品『ミスト』感想メモ

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『ミスト』The Mist(2007年11月21日公開・米)
監督(脚本):フランク・ダラボン
原作:スティーヴン・キング『霧』
製作:フランク・ダラボン、リズ・グロッツァー
製作総指揮:リチャード・サパースタイン、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン
【出演者】トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローリー・ホールデン
音楽:マーク・アイシャム
撮影:ロン・シュミット
編集:ハンター・M・ヴィア
製作会社:ディメンション・フィルムズ、ダークウッド・プロダクションズ
配給:MGM/ワインスタイン・カンパニー
ミスト (映画) - Wikipedia
『ミスト』(The Mist)は、スティーヴン・キングの1980年の中編小説『霧』を原作とした、2007年のアメリカ合衆国のSFホラー映画である。監督・脚本はフランク・ダラボンであり、過去にキング原作の『ショーシャンクの空に』、『グリーンマイル』も手がけている。
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深い霧に包まれた街で巻き起こる怪異と、徐々に秩序を失う人々が描かれる。

※ネタバレします。


この作品のエンディングが衝撃的で後味の悪いものであるというのは
ライムスター宇多丸の映画解説をたまたまyoutubeで聞いてしまったり・・・
ネット上の何気ない(映画感想)書き込み等を見て・・・
なんとなく知っていたわけですが、
なるほど確かに後味が悪く救われない映画だなぁと思いました。


ラストのオチに至るまでの物語は、いわゆるハリウッドのセオリー通り
本当にどこかで見たことがあるお馴染みのオーソドックスなエピソードを重ねることによって話が展開していきます。
映画をよく観る人にとっては、『初めて観る映画』なのに『既視感』があるシーンばかり・・・だったのではないだろうかと思います・・・

けっこう緻密に人間の心理や状況変化が描かれていてとても面白かったです。スーパーマーケット内の密室劇。ワクワクする展開でした・・・

↑この既視感が、皮肉にもあの衝撃のラストに対して良いフリになっていたのだと思います・・・

ラストだけは『ハリウッド映画』ではなかなかお目にかかれない異質なものになっていました。


この映画の衝撃の結末はダラボン監督のアイデアだそうです・・・
(原作のスティーヴン・キングの短編「霧」のオチとは違うものになっています・・・)

ダラボン監督がいわゆるハリウッド映画ならではの安直なハッピーエンドを避けたかったからこそ、こういう感じのオチにしたんだろうけど・・・
はたして、このエンディングに『何か言いたい事(テーマ)』『教訓』みたいなものが含まれているのかどうか・・・?

↑おそらく教訓的なものは何もないんじゃないか?と・・・そう思うのです。
なんとなくですが『深読みや、考察ができるオチ』ではないような気がしました・・・

「最後の最後まで人間あきらめちゃいけない。希望を持って・・・」

このようなことが言いたいがためにあのオチにしたとはとうてい思えないのです・・・かといってそれ以外に特別何か言いたいことがあったとも思えません・・・

カタルシスが本当にゼロ・・・

これぞ(恐怖)ホラーといわれれば、そうかもしれないけれど、『う~ん』みたいな。


日本人の多くは震災等を経験していたりするので、
「日常」から「非日常」へ変わりゆくそのなんともいえない状況(恐怖)をわりと理解している人が多いと思うのです・・・
そういう感覚を持った日本人がこの映画を読み解くと・・・この作品はどのように解釈されるのだろうか・・・?←ここににちょっと興味があります・・・

私個人としては『この作品はホラー映画(つくりもの)としては結構面白くてよく出来ているけど、ラストはもうちょっとなんとかならなかったのかなぁ~?』と普通にそう思いました・・・
なんというかこの映画、・・・深くあれこれ考察できない感じ・・・が妙に歯がゆいのです・・・

個人的には、このラストのオチは・・・『ない』と思いました。


オープニング→主人公のデヴィッド・ドレイトンが描いていた絵はスティーヴン・キングの長編小説シリーズ『ダーク・タワー』のポスター。


さいごに・・・↓
実は、最近(たまたま)フランク・ダラボン監督作品の『ショーシャンクの空に』(名作)を見直したのですが・・・『ショーシャンクの空に』という作品は2回目の視聴だと、(そのオチを知ってしまっているためですが)→「全く楽しめるものではありませんでした」・・・おそらくこの『ミスト』も2回目の視聴は、全く楽しめないものになるのではないだろうか?・・・←この2回目の視聴を許さないあたりがダラボン監督ならではの作風特徴なのかもしれないなぁ~とそう思いました・・・フランク・ダラボン - Wikipedia